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もともと不織布には、多孔質構造による通気性、ろ過性、保温性などの機能があります。加えて原材料の豊富さや製造・加工方法の融通性・順応性の高さが、さまざまな機能を付加し多様な最終製品を生み出すもとになっています。 |
●原材料を選ぶ: |
繊維と名の付くものはほとんどのものが原材料として使用できます。ポリエステルは耐熱性に優れ、レーヨンは吸湿性・吸水性があり、ポリプロピレンは油分は吸収しますが全く水を吸収しません。コットンには生分解性があり、カーボン繊維・アラミド繊維は強靱です。それぞれの繊維が持つ性質の選択により最終製品の機能を決定していくことが可能です。繊維の太さも重要です。超極細繊維を用いると、汗や水蒸気は通すが水は通さない、呼吸はできるが花粉は通さない、などの機能を持たせることができます。 |
●製造法を選ぶ: |
薄くても破れないものが欲しい、肌に触れても安全なものがよい、熱で溶けない材料を使う、厚くて頑丈なものをつくる、ニットのような風合いを活かしたい、それぞれに適した製造方法があります。また、それらを組み合わせてそれぞれの特長を活かし機能性を高めることが可能です。 |
●機能剤を加える: |
不織布に薬剤・樹脂をコーティングし、耐水性・耐久性を向上させレザーのようなものも造れます。また、肉や魚のラッピング材には、抗菌剤を繊維に練り込んだり塗布したりして、鮮度保持機能を付加することができます。防臭・防カビ機能も同様です。もちろん人体や環境への影響に充分配慮して行われています。 |
●他素材との組み合わせ: |
ラテックス等の機能性材料を付与したり、ポリエステルのフィルムでサンドイッチしたり、他素材との親和性が高く、断裁・縫製や成型なども容易で、不織布に大きなプラスアルファの可能性を拡げます。 |
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不織布に機能を付加する方法は、上で述べているようにたくさんの方法がありますが、性質を変えて機能を付加する、形状を変えて機能を付加する、大きくこの2つに分けられます。「他素材との組み合わせ」によって形状を変えて機能を付加する方法は、社内や供給先で行っています。この社内加工の範囲を今後拡大していく予定ですが、「原材料を選ぶ」「製造方法を選ぶ」「機能剤を加える」などの性質を変えて機能を付加する方法こそ、5種の製造ラインを持つ前田工繊の得意とするところです。形状を変えて機能付加する方法も、原反段階での最終製品の用途・形態を見越した開発・製造が不可欠です。前田工繊は二次加工・最終製品メーカーの、新しい不織布製品開発の高い要求に応える機能付加の方法を追究し続けています。 |
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